モリオン楼

横浜のみなとみらい地区を一望できる高台に位置する敷地。

近隣住宅の屋根より高い位置に視線を持ち、北側にみなとみらい地区、西側に富士山を眺めることができる住まいにしたい、という要望だった。

敷地は高低差があり、四周を道路に囲まれた変形敷地。法規制も厳しく、周辺は二階建てが建ち並ぶ中、敷地内の高低差になじませるように六層の床レベルを持つスキップフロアの空間構成とし、三階建ての住まいを実現させた。

眺望のみならず、愛車アストンマーティンや収集されている絵画、彫刻の数々も日常生活の中に違和感なく溶け込むよう配置。インテリアの色調は和モダン。建主が偶然見つけたパープルハートの無垢一枚板を基準とし、同系色で質感の高い床材、深みのある壁と天井仕上。様々な色と素材が入り混じり、絶妙なバランスをもたらしている。

象徴的な景色を切り取る開口部、愛でるモノたちを引き立たせるインテリア、そこに光や植物といった自然がゆっくりとした時間の流れを演出する。これらが、ごくありふれた日常の中に、少しの感動を散りばめる効果を生み、人々の内側がほんのりと温かくなるような空間を心がけている。

 

施工:キクシマ

写真:木田勝久/FOTOTECA、森日出夫/AMANO STUDIO

 

2015/kanagawa